行商人/ペドラー  Peddler

監督: モフセン・マフマルバフ (監督オフィシャルサイトへ

           1987年 カラー・スタンダード・95分

出演: ゾーレ・サルマディ 、エスマイル・サルマディアン

世界40ヶ所以上の映画祭に出品

 

 

強烈な映像とユーモア、驚くべき語り口に圧倒される異色作。三話のオムニバスでイランの貧困層を描く。異様なムードが支配し、マフマルバフの厳しい側面が出ている作品。世界の20以上の映画祭に出品され、マフマルバフの名を国際的にした作品。

 

あらすじ

-第1話- ある町外れ。廃バスに4人の子供を抱えた貧しい夫婦が暮らしている。その夫婦にまたも赤ん坊が生まれる。赤ん坊の将来を思い、捨てようと決心するが、赤ん坊を置き去ろうとするたびに何か問題が起きて上手くいかない。ようやく金持ちの家に赤ん坊を捨てるのに成功するかに見えるが・・・。

-第2話- 車椅子に頼る年老いた母親と暮らす頭の弱い息子。人形のように座っているだけの母親に文句を言いながらも面倒を見ている。ある日、彼は月に一度のお役目として銀行に出かけるが、まるで幼児のように道を渡る事さえ怖いのだった。そしてその帰り道・・・。

-第3話- ギャングの殺人現場を目撃してしまった行商人は、捕らえられ、一味のボスのところへと連れていかれる。行商人は、一味から逃れるために様々なシナリオを頭の中で次から次へと描くが、どのシナリオでも彼は死ぬ事になってしまう。果たして現実は彼の想像していたものとは違ったが、彼が恐れていた結末となる。

 

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