永遠なる帝国  Eien naru teikoku

 

監督: 朴鐘元(パク・チョンウォン)

           1995年 カラー・ヴィスタ・124分

出演: 安聖基(アン・ソンギ) 

          金明坤(キム・ミョンゴン) 

          曹在顕(チョ・ジェヒョン)

1995年 東京国際映画祭出品

1995年 大鐘賞作品賞/監督賞他8部門独占入賞

 

<18世紀李朝時代の壮絶な権力闘争。皇帝と改革派・保守派の三つ巴の争いを緻密な映像美で描き、国内の賞を独占した。>

 

解説

韓国文学界に彗星のごとく現れた李仁和のベストセラー小説を韓国映画界の旗手・朴鐘元が映画化した歴史ミステリー大作。<宮廷の最も長い一日>という凝縮された時間における壮烈な権力闘争を、朴鐘元はその渦中にいる人間の心理を見据え、抑制のきいた現代的なリアリズムで描くことにより、"社会における人間の本性"を浮き彫りにしていく。

日本映画『眠る男』に主演して話題を呼んだ韓国のトップスター安聖基が野心を秘めた王を荘厳に演じて新境地を開拓、ほか新人曹在顕、金明坤ら演技派役者が脇をがっちり固めた。

入念な時代考証による美術セットや衣装、韓国伝統音楽の第一人者・黄秉冀による流麗な音楽が、李氏朝鮮時代の様式美と雰囲気を見事にかもし出している。95年大鐘賞作品賞、監督賞ほか8部門を独占した。

 

あらすじ

18世紀、豊臣秀吉の侵略を覆した朝鮮王朝の復興期、王が支援する改革派のナミン(南人)派と保守ノロン(老論)派の二つの儒学派が政治的葛藤を繰り広げていた。ある早朝、宮廷の書庫で検書官が死体で発見された。王はなぜか対立するノロン派の長老・左議政に検死報告を命じる。一方で、寵愛する臣下李人夢(イ・インモン)に、その朝書庫で失われた<秘密文書>を探すよう命令する。イ・インモンは,優れた学者でもあるナミン派の実力者丁若鎬(チョン・ヤギョン)に助けを求め、検書官の死因を突き止めるが…。そのうち、また新たなる<死>が続く…。その影に天主教徒だったため離縁させられたイ・インモンの妻サンアの影がちらつく。誰が何の目的で殺人を企てているのか。<秘密文書>とはいったい何なのであろうか。サンアとこの事件とのかかわりとは?

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